ネット株の心理学小幡 績
毎日コミュニケーションズ 刊
発売日 2006-06
価格:¥819(税込)
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オススメ度:★★★★
投資とは成長カーブにおけるバトンリレーである! 2006-10-29
本書の真髄は、長期投資にしろデイトレにしろ、投資というものの本質であるリスクテイクの基本的な考え方を理解できる点にある。すなわち、投資期間の長短を問わず、いずれも時間軸上の成長カーブの前半におけるアクセラレーター(加速器)としての役割があるのである。そして、その成長カーブを立ち上げたことに対する果実としての利益と、同時に立ち上げられなかった場合にはペナルティとしての損失という二面性を有しているのである。また、投資はバトンリレーのゲーム的な側面を持ち、如何にして自分の代から次の代へ、バトンを渡し続けることができるかが、どれだけ大きな相場になるかを決めることにもなる。その意味で、次の代である投資家(お客様)への株式の売却行為をマーケティング的な考え方で捉えるのも当然と言える。
また、長期投資も一種の長期のねずみ講であるとの論は的を得ており投資の本質を突いているし、バブルの発生を、自然の力学に基づく現象として分析し肯定している点も同感である。バブルは外部から規制等の外力が働かない場合の極めて自然な現象との認識である。
恐らく、もっとも効率のよい投資(リターン大、投資期間小、リスク小)とは、決して成長段階の最初から最後まで関与するのではなく、自分が登場すべきときにだけ登場して、それが終わるとすぐに舞台から身を引くことなのであろう。これを世間ではうまく売り抜けるというだろうが、実はそこにこそ投資の極意があると思う。
ちなみに、本書の最後にあるネット株投資は成熟した株式市場への通過ステップであるとの理屈付けは多少偽善的な無理に調子を合わせた感じがする。将来においても、本質的な投資(これは起業的な観点からの事業家的な側面)と、それを側面から成長させる投資(投機)はいずれも必要なのであり、株式市場が前者のみに収束することはありえないと思う。
投資とは、常に投機的な側面を有しており、また投機的であれば、そこには必然的にバブル的な現象が発生する。この『投資』と『投機』の二面性(表裏一体)を正しく理解して受け入れることが現実の世界では極めて重要であることを気付かせてくれる本である。
さらに詳しい情報はコチラ≫この記事は2006/10/30に作成しました。
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